電源とスピーカーを内蔵したEurorack作る

概要

自作モジュラーシンセを始めるにあたって、下記引用のA-100 Construction Details を熟読しながら、3U x 84HP のラックを作ってみる。電源ユニットについては、既報で作ったものを組み込む。


ラックの設計はFusion360で行った。 全体図

本文

Rack

レール:FFR-43Nとバーナット:BN43-M3 が定番らしいが、モノタロウ価格は前者 ¥2,990/本。後者 ¥1,280/本 と高価。4セット買えば¥17.080 である。そこで、モノタロウで見つけた同様の機能で廉価なレールAFS-1020-4 ¥288/本 とナットNSM-04-3-P50 ¥739/50個 を利用することにした。

両者を比較してみると下記のようになる。

  • レールはFFR-43N が剛性が高くしっかりした作りではあるが、軽量のモジュラーシンセを取り付けるだけなので、AFS-1020-4 で十分。

  • NSM-04-3-P50はナットはをひとつずつレールに入れるのが手間ではあるが、取付ピッチが自由になるメリットがある。

  • 何よりのメリットはレール4本とナットセットで¥1,891 と安価なこと。

なお、AFS-1020-4 は標準ではM4のネジ下穴は開いているがネジが切られていない。ネジ加工には1本あたり¥250 かかるので、タップを立てることにした。

Flame

Nut


断面形状が違うので、レール間ピッチをそれに合わせる必要がある。このとき、レールAFS-1020-4は取り付け穴とナット位置がレールのセンターで一致しているので、モジュールの取り付けピッチ 122.5mm がそのままレールのピッチになる。

danmen


モジュラーシンセの奥行き(深さ)は、幅70mm のユニバーサル基板をパネルに垂直に置くことを考えて、80mm 以上確保できるようにした。ラックの大きさはダイソーの幅300mm のMDF材から取れる大きさに決めた。また、3Uパネルの高さは標準では 128.5mm であるが、10mm幅のレールがちょうど被さるように、独自規格の132.5mm にした。

側面図


揃えた材料を並べてみた。レール4本、サイドパネル、底板とボルト、ナットと簡素な構成で作れる。


組み立てもレールを横からボルトで締めるだけで簡単である。写真では電源やスピーカ箱も仮置きしてみた。

電源ユニット

既報で電源を作ったときは、自作ユニットをパネル面に垂直に直付けするイメージで作ったが、幅が厚くなり過ぎ 6HPでも収まらないのでユニットは底面に置くことにした。
既報の段階では、トライアンドエラーで場当たり的に各部品を載せていったのであるが、この際、レイアウトを見直してみた。

電源ユニットの置き方を横置きから縦置きへ変えたので、15V入力のDCジャックを縦置き用に追加した。ACアダプタを外から刺すときは横向きのジャックを使い、内蔵するときは前向きのジャックを使うといった使い方もできる。

パネルには表示用のLEDランプとリレー用のON/OFFスイッチを置いている。このスイッチを押すと、リレーを介してユニットが通電する。これらはAliexpressやAmazon 調達である。

LEDの明るさ調整や電圧調整のため、下表の電流制限抵抗を直列に入れている。

parts

電源


BusボードはAliexpress で買った stripboard16ピン ソケットで自作する。stripboard のbus(ストリップライン、パターン)両端の抵抗を測ると0.14Ωだったので、$¥phi0.6$ のスズメッキ線をbus にハンダ付けした。これにより、bus の抵抗は9mΩ となり、1Aの電流が流れたときに 9mV の電圧降下に抑えることができる。スズメッキ線を使ったので、stripboard にする必要はなかったようにも思う。

とりあえず、1ボードにソケット9個を並べたものを2ボード作った。将来的にはもう2ボード作るつもりである。
電源とはPC用の4ピンIDEコネクタでつなげる。これは手持ちのありものを探し出してきて加工した。

BusBoard

スピーカー

スピーカーには安さが好評の定番ダイソー300円スピーカーを使う。

引用元:ダイソー 300円スピーカー

同じくダイソーで好都合な木枠を見つけたので、これを加工してスピーカー箱にする。容積は0.9L ほどある。


とにかく何かいじってみたい思いが強くて、バスレフ型にしてみた。

 



設計ではダイソースピーカーの共振周波数 170Hz に対して、箱の共振周波数 130~140Hzを狙った断面積とポート長である。計算はここのサイトでお世話になった。


アンプはパネル側に取り付ける(パッシブ化というらしい)ので、元々付いていたボリュームを取り外して新しいボリュームをパネルにつける計画。これは2連のB50kだったので、とりあえず手持ちの同定格のボリュームをつないで音を出してみた。無事に音が出たし、音量も期待通りだったので、この方法で進めることにする。

ボリュームパネルはAudio Output モジュール(Eurorackの10Vppの出力を民生のライン信号 ±885mV にゲインダウンさせるモジュール)の機能を持たせる予定。

なお、このアンプを解析しているサイトによると、アンプの入力カップリングコンデンサは 0.082μF で低音域を削っている旨。ジャンクパーツに10μF の電解コンデンサがあったので、アンプIC側をプラス側にして並列につないでおいた。

ちょっと低音が盛り上がったような、そうでもないような...気持ちの問題だと思う。10μF は消費電流が大きくなるとのことなので、2.2uF に変更した。

アンプICは8002Aというもので、データーシートによると定格 6V である。Audio Output モジュールを作って、そこに組み込むとき、電圧に要注意である。

オリジナルのスピーカーケーブルの抵抗は4線式で測定して、0.3Ω/m と大きいので、スピーカー用ではないが 0.1Ω/mのものに変更した。


完成

これで、ひとまず完成。底板が未固定だったり、前後パネルがなかったりだが、それは個々のモジュラーが揃ってきてから考える。

アンプを駆動する5V電圧を前項のユニット電源から取り、Youtubeのモジュラーシンセ動画を再生してみた。





このアンプの消費電流は、通常聴くであろう小音量のときに60~70mA、ボリューム最大にして上記動画を再生した時は瞬間最大500mAであった。


関連リンク

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Gemini